音声で電源をON/OFFする(スマートプラグ)
Wi-fiやインターネット、スマホなどを使って操作する機器を『スマートなんとか』と称することが多くなってきました。名前こそスマートですが、なかなか実際に何の役に立つのかよくわからないものが多い気もします。
『スマートプラグ』と言われても、さっぱり意味がわからないところもあるかと思います。プラグはコンセントプラグを指します。自宅のWi-fiを使って、コンセントに挿したプラグをON/OFFする、それがスマートプラグの機能です。
とは言っても、今の家電でコンセントON/OFFしただけで操作できる装置のほうが少ないのではないでしょうか。テレビをONしたって、チャンネルが変わるわけでもなく、エアコンをONしたって、暖房なのか冷房なのかさえ決められません。OFFのほうはまだ役に立つのかもしれませんが、テレビをコンセントからOFFにすると、リモコンも効きません。エアコンにしてもリモコンでのOFFの時にはフラップ(上下羽根)をしまう動作をしますが、コンセントからOFFすると途中で止まるでしょう。
そんなわけでスマートプラグを使いこなせる場面はそう多くはないのですが、照明系だけは単純なON/OFFだけで良い場合があるので、このようなスマートプラグが使える可能性があります。
今回、水槽の照明をON/OFFするために、スマートプラグを導入してみました。これまでの簡易的なライトだけだと水草の生長が良くなかったことから、水槽用のちゃんとした照明に変えたのですが、これを機に今まで手動でやっていた照明ON/OFFを自動でやってみることにしました(ONしっぱなしだと、金魚にストレスがかかるので、一日に合わせたON/OFFが必要なのです。
その前にスマートプラグ以外にはないのか?
昔から回転式のタイマーコンセントは売っています。アナログなスイッチでON/OFFする時間を決めてやることで、直感的にタイマーを設定することができます。1000円くらいで買えたりするので、低コストで手軽にやるには一番です。ただ、回転するときにジジジと音が鳴るため、静かな場所では少し気にかかることがあります。
また、デジタル式のタイマーも販売されています。これも1500円くらいでも売っており、上述の音も発生しないため、コンセントにタイマーをかけることだけを目的とするなら、これでも全然OKです。
対するスマートプラグは現在1個2000円くらいです。2個買えば1個当たり1500円くらいにはなります。但し、今現在(2018年3月)では、ほとんど名を知られていないメーカーのものが大半です。これからようやく名のある有名メーカーから販売されてくると思います。そういう面がありますので、こういうものに強い興味をもたれる方以外は、まだ諸手を挙げておすすめできるものではありません。
このような状況でスマートプラグに利点があるとすれば、いろいろな条件や操作と組み合わせられるということだけです。後述する内容に対して、面白いとか役に立ちそうと思われる方には、検討する価値はあると思います。
スマートプラグを買う/セッティングする
ほとんどはAmazonのネットショッピングサイトで売られています。いろいろと売られていますが、まあそんなに差はないと思います。届いたらスマホかタブレットにアプリを入れ、自宅のWi-fiにプラグが接続できるように設定します。PCとは別にスマホやタブレットをもってないといけない点が少しネックです。
それと、説明書が英語であることが大半です。そう難しくない英語ですし、ほんの小片みたいな説明書なので、そういうのを読み解くのも一つの楽しみと考えて取り組んでもらったほうが良いです。
これだけでこの後はアプリからON/OFFできますし、スケジュールを組んでON/OFFさせることが可能です。水槽の場合、朝6時に点灯し、夕方6時に消灯するのを毎日に設定しておけば、後は勝手にその時間になったらON/OFFします。
その他にも30分ごととか、そういった細かいON/OFFも簡単に設定できます。この点では、デジタルのタイマーよりも自由度が高く操作も簡単かもしれません。何かを育成していたり、何らかの理由であって、間欠的に頻繁に照明をON/OFFしたい場合などには便利に使える可能性があります。
なお、アース付の3Pのものが多いので、3P-2P変換プラグか写真のような延長ケーブルがないとコンセントにうまく挿せません。
声で操作する
単純なタイマーには絶対に真似できないものがこれです。これはスマートスピーカーやスマホなどの音声認識と組み合わせます。今回は、スマートスピーカーであるAmazon Echo Dotでトライしました。
ノーマルなやり方としては、EchoのAlexaのスキルを入れて、それによって「Alexa、(**で)??をオンして」と話して操作する方法です。しかし、アプリとして導入していた『Smart Life』は、日本語のスキルとして登録されていません。似たようなスキル『Geekbes』を使えば、(Smart Lifeアプリを立ち上げなくても)AlexaアプリからでもスマートプラグをON/OFFすることができるようになりました。が、音声で操作しようとしても、そんなスキルはないとあっさり断られます。
それで迂回方法を用いました。このスマートプラグはIFTTT(イフト)にも対応しているので、IFTTT経由でスマートプラグを操作します。IFTTTは簡単に言えば異なる操作を繋いでくれるサービスです。Alexaが言葉を受ける(操作1)、そうするとIFTTTに教えてくれる、IFTTTはそれに基づいて別の指示を出す(操作2)という感じです。ここでは、ライトオンして、とAlexaが言われたらIFTTTに送信するので、それを受けてSmart Lifeのアプリにライトオンの指示をします。Alexa、Smart Life共にIFTTTに対応しているからできる芸当です。
図示すると下記のようになるのですが、5mくらいしか離れていないスマートスピーカーとスマートプラグなのですが、実際の指示はどこか遠くを回ってきています。目の前の物を直接操作しているようですが、幻です。例えれば、隣の家を訪問するのに、反対の方向に歩き出し、地球をぐるっと一周回って隣家にたどり着くような不器用さです。まあ、萌芽期の今だからあり得ることで、早晩、最短距離で隣家に向かうような形になるでしょう。
最後に……
上記のようなやり方を経て、特別テクニカルなことをしなくても音声操作までできるようになりました。動機としては、水槽が廊下に置いてあるので、廊下照明が欲しい時に音声で点けられればいいな、というのがあったのですが、実際は音声操作するよりスイッチ押す方が早いです。ただ、何らかの理由でスイッチを押すのがなかなか身体的に困難であったりすることもあるかもしれません。そういった観点では使い方次第で便利に活用することもできます。
今後もっと役立つスマート何とかや音声操作があれば紹介していきたいですし、おすすめの使い方があれば是非教えて欲しいと思います。
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