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デスクトップPCの修理

性能の向上により今やノートPCが非常に一般的になりました。特別な理由がない限り、デスクトップPCを買う必要性はあまりないように思われます。ノートPCではデスクトップPCのような拡張性はありませんが、Wi-Fiで繋がり、高速なUSBポートがあれば、必要な機能は揃います。敢えてノートPCの弱点を言うとすれば、画面とキーボードの大きさの物足りなさでしょうか。Officeソフトを扱うには、15.6型でもやや足りない気がします。勿論、HDMIポートなどで外付けのディスプレイに繋いだり大きなキーボードを接続すれば補えます。ただ、ディスプレイの解像度の違いやスペースの問題などでは使いづらさは残ります。効率の良い仕事をするという観点では、デスクトップPCはまだまだ生存価値はありそうです。
なお、ノートPCとデスクトップPCのいいとこ取りのような一体型PC(ディスプレイの背面にPCが内蔵されている物)は以前は性能の中途半端さと修理の難儀さからおすすめできませんでした。しかし、最近は全体的に性能が高いですし、SSDとメモリ容量がレスポンス性を大きく担うので、利用環境によっては有力な選択肢です。ノートPCのようには容易に持ち運べないので、結局デスクトップPCの亜種と考えた方がいいかもしれませんが。

そんな状況ではありますが、自分の壊れたデスクトップPCを修理しました。私の保有しているデスクトップPCはもう7、8年前の代物で、CPUとしてAMDのPhenom II X6 1090Tを搭載しています。かなり古いながらもそのCPU性能と、システムをSSDで稼働しているために特に支障なく使えていました。先に電源ユニットがおかしくなり、つい最近電源ユニットは買い替えましたが、その後しばらくしてうんともすんとも立ち上がらなくなりました。電源ボタンが点滅したままです。通常、マザーボードの壊れ方によってビープ音が変わり壊れた内容がわかるのですが、よく考えればビープ音用のスピーカーが付いていないので鳴りようもありません。
ボタン電池の交換、メモリの付け直しも効果なく、かといってマザーボードのパーツに表面上異常は見られませんでした。
さて、どうしようかと。自作PCであるため、これを気にマザーボードからCPUからを丸ごと最新にすることも考えられたのですが、どう見積もっても3万円を越える支出になります。それなら、壊れているのがマザーボードのどこかであると仮定して、もし中古のマザーボードが世の中に残っているのなら、それと入れ替えた方が遥かに安価に直る可能性があります。最悪、無駄な支出になるかもという覚悟の上です。むしろ直らなかった場合に新しくPCを組む決心がちゃんとできるというものです。

マザーボードはGIGABYTE製のGA-880GA-UD3H REV2。ヤフオク!やメルカリ、ショッピングサイトなどでざっと見ると、まだ中古が幾つか残っていました。ただ、かなり前の中古マザーボードとしては結構高く、かなりの待ちをしてヤフオク!で何とか安めに手に入れました。ただ、動作チェック等心配される方は中古と言えど、ショッピングサイトで専門に販売している業者から買った方が安心かもしれません。 個人出品の物でしたので、マザーボードと一緒にCPUクーラー、Phenom II X4 955やDDR3-1333 2GB×4枚も一緒に付いてきました。CPUクーラーは使いませんが、その他の物はもしマザーボードでなくそれらの方が壊れていた時に重宝します。 入れ替えはまあ、CPUを差し替えるのがちょっと面倒なくらいでしょうか。CPUクーラーを外した後、クーラーとCPU表面に付着したCPUグリスを丁寧に取り除き、CPUを新しいマザーボードに差し替えてから、まだ残っていた昔買ったCPUグリスを塗ってクーラーを取り付けました。それ以外は各種ケーブルをマニュアルにしたがって挿すだけです。マニュアルを見るのが面倒なら、元の状態をカメラでひたすら取っておいて、それと同じように差し直せばいいだけで。この辺はマザーボードの型番を変えなければ、非常に簡単です。

中古購入したマザーボード


一緒に付いてきたCPU、クーラー、メモリは外す


そっくり入れ替え。コードは多少最後に束ねる

そんな感じでとりあえずマザーボードだけをそっくりそのまま入れ替えて、恐る恐る電源を入れると……あっさり直りました。やはりマザーボードのどこかが既に壊れていたようです。BIOSも最新のものが当たっているので特に何もすることなく、前の状態が100%復活できました。ついでに付属していた2GBメモリも増設したので、RAMも12GBまで増えました。まあ、あまり意味はないですが。 今回は無事に直りましたが、長くPCを使用していると突然の故障に対応できるよう常日頃から準備しておかねばならないことを痛感しました。システムやデータは分散してバックアップしているものの、以前の環境を取り戻すのには多くの時間を要します。特に昨今はノートPCを使用されている方が多いことを鑑みると、他ドライブが内蔵されていない分、データや設定情報を別途どこかに確実にバックアップしておくというのはより重要になってきていると思います。
修理後には、壊れたマザーボードとさらにその前に壊れたATX電源のガラクタが残ってしまいました。私の地域では小型家電として捨てられるものの、今一つこれといったごみ分類のカテゴリに入り切っていないなと感じる気もします……。
これからの使用期間の想定はあと数年といったところでしょうか。重いゲームと頻繁な動画編集を望まなければ、性能的にはさらにずっと使えるようにも思えますが、また別のところにガタが来そうな気がします。この次に新しくする際は、電源ユニット、Blu-rayドライブ、ケースを再利用したデスクトップPCの復活となるのか、あっさりノートPCへの移行になるのか、それはまだ悩んでいるところです。

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