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電気機器を直す

家電を直すのにITは関係ないと思われるかもしれませんが、直す過程ではインターネットがいろいろと役に立ちます。
今回はスティック型掃除機を例に挙げます。海外メーカーのエレクトロラックスの掃除機ですが、電源が入らなくなりました。この機器は、本体から切り離して、車内などを掃除できるようなハンディ型としても使えるのですが、ハンディ型の状態では問題なく電源が入ります。そのため、どうやら本体の電源ボタンが壊れているようです。
インターネットで調べてみると、数年で同じように壊れている情報が散見されます。即ち、この機器に関しては一般的な現象であることがわかります。こういう場合、たまに直す方法も書いてあったりします。同じようなことが多数生じているということは、設計上明確な故障の原因があり、ともすれば直せることを暗示しています。

電源ボタンの押し具合が何か変な感じなので軽く分解してみることにします。こういう時はバッテリーを抱えている部分は切り離すことが肝要です。開いてみると、電源ボタンとパワー調整ボタンのところはタクトスイッチになっていました。スイッチを押さした感触だと、このスイッチの導通不良(導通しないか、あるいはしっぱなし)が原因と推定されます。

ちなみにこのスイッチは何と言う種類なのだろう、という場合にもインターネットが活躍します。形状から名前と機能を調べ出すのはそれなりに時間とコツを要します。このタクトスイッチは押している間だけ導通するもので、基板にハンダ付けされています。まあ、今は調べるのも苦労しますが、そのうち写真さえ撮ればAIが名前から機能、販売先まで丁寧に教えてくれる時代が来るでしょう。

さて、このタクトスイッチの交換になりますが、これも購入はインターネットです。電気屋街に行って電子パーツ屋さんに行けば買えますが、離れたところに住んでいると早々買いにも行けません。また、慣れない人には店に入ること自体が敷居も高いです。インターネットでは、例えばマルツオンラインやRSコンポーネンツ、秋月電子通商などの他、Amazonでももっと気軽に買えます。あるいはeBayなどで海外から取り寄せることもできます。個人事業主の方であれば、モノタロウを活用すれば早くて安くて便利です。
注意しないといけないのは、予想以上に送料がかかる可能性があることです。数量と送料を含めた総額で考えないといけません。今回は、マルツオンラインでアルプス電気製のものを購入しました。メーカーが明記されている信頼性のあるものを選びたかったためです。

ここから交換になりますが、いろんな道具があった方がやり易くはあります。まあ、今回のものであればドライバーとハンダゴテ、ハンダ、ピンセットがあれば十分です。一本一本の足のハンダを溶かしながら少しずつ基板から古いタクトスイッチを押し出していきます。より壊れているのはパワー調整ボタンの方でしたが、どちらも経年劣化していると踏み、2つとも交換しました。
なお、このような一連の修理手順は、皆が陥っているトラブルならば、YouTubeにやり方が動画が掲載されていることもあります。幸運にも動画があったらより安心して作業が行えます。

取り付け後、動作を確認すると問題なく動きました。これで修理は完了です。購入したタクトスイッチは10個ですので随分と余りましたが、今後また壊れた時の予備としてや他の電子回路を作ったりする場合に流用できますし、どうしてもいらない時にはオークションで売ったりもできます。今回のように2個だけ欲しいけどちゃんと買ったら送料含めていささか高い、という方も世の中にはいると思いますので、わずかな送料で送れるのならば他の人の役にも立ちます。

手に入れる、直す、余った分も活用する、それら全てにインターネットが活躍します。あるいはそういうことをITを使ってオープンにしていけば、他の方の役にも立ったりするのです。

電源部だけ取り出す。タクトスイッチが2つ見える
新しいタクトスイッチ
入れ替えた後。直るかちょっと心配
無事に復活しました
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