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Nexus7(2013) LTEの文鎮化とその後の顛末と後日譚

8月に調子を崩し文鎮化した後、一度復活を遂げたNexus7(2013) LTEですが、その後もちょくちょくと不調がありました。まず、SIMが何故か突然外されたことになる現象が発生しました。勿論、特に何もしていないのにです。SIMが外れると再起動が必要になるため面倒です。
それに、再起動すると電波を拾わないことが多々あります。拾ってもすぐに見失ってしまいます。まあ、これについては、一度Wifiを切り放っておけば、しばらくして電波を掴むようになります。あるいは、3Gに一度切り替えてから4Gに戻してしばらく置いておいても直るような気がします。
それから、タッチパネルの不調。たまに反応しません。そうすると物理スイッチの長押しで切るしかないのですが、またロゴから進まなかったらどうしようという不安がいつもつきまといます。
また、画面が回転しない現象は文鎮化する前から時々出ていました。これは再起動すれば大抵直るし、放っておいても直ることがあります。すぐさま回転させたい時は、アプリで強制的に回転させていましたし。

そんなことが続いていたのですが、先日小さい娘がタブレットを少し放り投げた際に、文鎮化が再発しました。今度もロゴから全く進みません。
前回同様、まずNexus Root ToolkitでLockを外さないまま書き込みをかけましたが、今回はさっぱり改善する様子はありませんでした。そこでLockを外し、データが消えるのを覚悟の上で、イメージの再書き込みを行いました。現行のバージョン5.1.1をインストールしたものの症状は改善せず……。破れかぶれでバージョン6.0を入れてしばらく放置してみました。
すると、予想外にロゴから起動が始まり(当然初めて見る起動画面でしたが)、無事に初期画面が表示されました。勿論、Googleアカウントの設定などを改めて行う必要がありましたし、データはさっぱり消えていました。なお、アプリ群は復元を行うことで、朝には全てインストールされていました。

これで何とか直ったかと思われましたが……もち歩きをして数時間後に再びタッチパネルが反応しなくなり、再起動後もロゴから進まなくなりました。夜になってから、とにかくやってみようとバージョン4.4.4に戻したり、また5.1.1を入れ直したり、6.0を前のめりに入れてみたり。しかし、復活の狼煙はもう上がりませんでした。

いよいよ寿命かな、と既に後継タブレットを物色し始めてはいましたが、最後に分解してみることにしました。というのも、Androidが立ち上がるとき、各種センサーがちゃんと反応していないと起動しないのでは?という経験上の推測があったからです。センサーの中で壊れているのならば、電流や電磁界を非接触で計測できないとなかなか見破れませんが、コネクターの接触不良までならものは試しで何とかできそうです。
小型の電子機器の中では、幾つものフレキシブルケーブルがコネクターで接続されていますが、ちゃんとはまっているように見えても接触が不充分な場合があります。それに賭けました。

Nexus7を開くのはたまたまあった専用工具を使いましたが、結局ギターのピックが数枚あれば何とかできると思います。私の端末の場合、何度かの落下によってほんの少し外装の角にクラックが入っていたので、そこからピック状のものを挟み込むことで簡単に裏面カバーを開けることができました。
が、結構シールなどで各コネクター部が封印されており、外しても別にいいのですが、元に戻すのが少々面倒くさいです。むやみやたらに分解し過ぎると、本当にただの電子部品ゴミになってしまいますし。
とりあえず、裏面から比較的容易にアクセスできるコネクターだけにしてみました。左下のフレキシブルケーブルのコネクターと、上下の基盤を繋いでいるアンテナ線。フレキシブルケーブルはコネクターの押さえを跳ね上げることで簡単に外すことができます。抜いてもう一度差し込んでから、コネクターの押さえを下ろしました。それからアンテナ線は一見ちゃんと接続はされていましたが容易に動きそうだったので、一度外して付け直しました。

やったのはこれだけです。裏面のむき出し回路が変なところでリークしないように気をつけながら、カバーを外したまま、電源ボタンを長押ししてみました。そんなことくらいで直りゃしないだろうと思いつつ見ていますと、無事にロゴから進みだしました。うーん、本当にコネクターの接触不良だったのでしょうか……。アンテナ周りで接触が調子悪かったのなら、確かに突然SIMが外されたようなメッセージが出てきていたのも納得できそうです。

実のところ、2回目の文鎮化が起こった後、各バージョンを書き込んでいる合間にRecovery Modeも実施していました(電源ボタン+音量DOWNの長押しで出てくる画面で、モードを切り替える)。そのときもロゴから特に進みませんでしたが、何かの設定にはRecovery Modeが効いていたのかもしれません。バージョン6.0を書き込んでいたはずなのに、再びバージョン4.4.4で起動しました。
そのため、Android OSのバージョンアップ(4.4.4から5.1.1まで一つずつ)が何回も続いて結局バージョンアップだけで数時間を要しました。その度に「再びロゴから進むのだろうか?」と心配になりながらの操作でした。
なお、アプリの復元は今回は行いませんでした。万が一何かのアプリ同士の衝突などで不具合が起こっていたとしたら、また元の木阿弥なので、最低限使用するアプリだけを個別に入れました。

そうしてバージョン5.1.1でデータが消えてさっぱりとしたNexus7が戻ってきましたが、それ以降1週間、SIMが突然外れたような動作もなく、画面が自動回転しないという問題も全然発生しなくなり、快調に動作しています。タッチパネルの不具合も発生していません。
まだまだ継続確認を続けることにはなりますが、他の人のNexus7でももしかしたら同様の現象は起きているのかもしれません。

※)12/20追記 その後、たまに同様の文鎮化現象が起きたりしましたが、左下のフレキシブルケーブルのコネクターの抜き差しで100%復活します。このケーブルはバッテリーを避けるように90°折れ曲がっており、ちょっとした拍子にコネクターに不用意な回転モーメントが加わってしまいそうな気がします。

白丸内のコネクタの大きいほうです

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