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超小規模特定目的型プログラム・マクロの有効性とNPO支援システムに関する考察

PC教室を実施しているNPOスバルでは、時折必要に応じて超小規模なプログラムを作成したりしています。使いやすい住所録であったり、Excelファイルが更新されると通知されるお知らせソフトであったり。それらは、VBやExcelマクロで作るので、特に追加の費用を掛けることなく、作成・導入が可能です。
その他、NPOスバルでは、AccessとExcelのリンクをベースとした、データベースの読み取り、書き換え、フォームでの参照が導入されています。
それらはいずれも、ミスをなくし業務効率を最大限に高めるための工夫です。

そういった超小規模特定目的型プログラム・マクロは、いろんなNPOが潜在的、顕在的に関わらず、実は必要としているのではないかと考えています。ミスが入り込みやすい、ルーチンワークだなと少しでも感じる業務があるのなら、それはそういったプログラムやマクロが活用できる場なのかもしれません。もし、個々のNPOがそれらを独自に作成できるのならば、業務に一番適合した無駄のない物が準備できます。SE(システムエンジニア)を抱え込めるのが理想的です。しかしながら、業務効率化の方法は漠然とわかっていても、現実にはパワーやリソース不足のために対応できないというのが多いのではと思います。
また、似たようなプログラムなのに、個々のNPOが独自に作るのは、俯瞰的、総合的に見れば非効率とも言えます。

市販のシステム(ソフト)は、様々な要求に応じるために高機能ではあるかと思いますが、その分高価であり、また高機能であるが故に使いこなすのが難しくなります。さらに、業務により適合するようにカスタマイズするのも容易ではなく、保守費用やバージョンアップにさらなる費用が掛かることもあります。そもそも、針の穴を突くような特定の要件を満たせるのか、という疑問もあります。

以上を踏まえて考えてみると、多くのNPOからの互助的支援に基づいて運営される、個々のNPOの要求に応じて素早く超小規模特定目的型プログラムやマクロを作成できるようなプロ集団の機構があれば、と考えています。
ニーズさえはっきりすれば、全国どこででもプログラムやマクロは作れますし、超小規模ですからあまり細かな仕様詰めは必要ないでしょう。つまり、現場にプログラマーが存在する必要性は高くないと考えられます。
勿論、いろんな不具合や不適合なところは出てくるでしょう。それは継続的な改良を進めることで対応可能と思います。
一度作成したプログラムやマクロのソースを公開すれば、共有的に様々なNPOが使用することができます。支援機構に加入しているNPOだけが恩恵を受けられるように、会員制のサイトからのダウンロードとしても良いのではないでしょうか。

日本には非常に優秀なプログラマーがたくさんいます。彼らの力を少しずつでも、ボランティア的にでも、NPOのIT支援に振り向けられれば、大きな力になるのではないかと考えます。

高校では、社会貢献を授業の一環として組み込んでいるところもあります。その一つの手段として、地域のNPOのために超小規模特定目的型プログラム・マクロを作り上げるというのもありえるのではないでしょうか。部活の一つとしてあってもいいかもしれません。

あるいは高専が、本来の目的である社会の即戦力の育成という役割に立ち返ってみれば、在学中から超小規模特定目的型プログラム・マクロに取り組み、現実の業務に関わっていく、「常時戦力」の考え方があってもいいのではないでしょうか。

なかなか外に出られない事情がある方の社会参入の一方法としても考えられます。

このように、今は関わり合えていない方々が様々に参画でき、NPOの業務をもっと円滑に効率良く、より良いものにできる可能性が秘められています。無論、現実的に機能させるにはたくさんの課題があるでしょうが、どうにか実現性が出ないものかと思案している日々であります。

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