クラウドファンディングをショッピングモールとして考える
インターネットで多数の人から資金を集めるクラウドファンディングは、益々広がってきています。ここでも活用を紹介したことがありますが(→クラウドファンディングに参加する)、これまではアーリーアダプター(最先端の技術やモノを最初に受け入れる人々)が中心であったように思います。また、募集されているプロジェクトにしても、夢のあるものではあるが、儲けられるものではないため企業等からなかなか資金を集められないような事案であったり、魅力ある商品だが初期投資が多くかかるためスタートできないような事案への支援・応援という側面が強かったと感じます。
しかし、最近のクラウドファンディングの事案を見ているとそれとはまた違った、ワクワクするようなショッピングモールという一面が大きく現れてきています。なおかつ、お得であると利点もあります。
最近のインターネットのショッピングモールを眺めてみると、ロゴが変わっただけの類似品が多数販売されていたりします。海外製だと、信頼できるメーカーが作ったのかどうかさっぱり分かりませんし、販売している業者も信じるに足るものなのかどうか、知る術がなかなかありません(口コミレビューは幾らかのアテにはなりますが、ステルスマーケティングによる偽レビューもあったり、個々人の単発的な主観的な感想でもあるので、絶対的な信頼性はあまりありません。また、商品と業者へのレビューが混在しているところもあります)。いろんな他商品の宣伝はごちゃごちゃとたくさん載っているのに、肝心の買いたい商品の内容説明がとても少ないということもあります。
一方で、現実社会でのショッピングモールとなると、混雑している場所になるため、昨今のコロナ禍事情では完全に気楽に散策できるという状況にもありません。また、名の通った信頼のおけるブランドの商品が並んでいたり、店自体も馴染みがある点はすごく安心なのですが、その反面、ここにしかない商品というものはとても少なく、新商品が次から次へと陳列されるということもありません、
そんな状況において、クラウドファンディングでは、単に面白いものや夢のあるものだけではなく、今まさに人が求めているものも多数出てきています。中には、たくさん売れればそのうち大手メーカーが真似して安価な製品を出してきそうな物もありますが、タイミングは遅いし、ましてや本当に丁寧に作られているかは疑問です。
そしてまた、クラウドファンディングでは売っている人が誰か、売っているものがどんなものなのかの透明性がとても高い。信頼をおくための情報量が多いのです。一般のメーカーのHPよりも充実していると思います。サスティナブルな(持続可能な、即ち環境に配慮した)商品を買いたいというニーズにもうまく答えられるでしょう。
プロジェクトへの支援が早い程割引して販売されるものも多く見かけます。まだ市場で試されていない、実績がないという点ではさらなる改良が必要なものも含まれているのかもしれませんが、丁寧な仕事が為された商品をきちんとした値段で買う、昔は各々の町でできていたことが、今はクラウドファンディングの中でこそできるような気がしています。
モノではない事案であっても、魅力的なサービスを買うという点では同じような見方ができるかと思います。
クラウドファンディングのカテゴリーの多さを考えれば、一般のショッピングモールでもカバーできない、とてつもなく種類の豊富なショッピングモールとも言えるでしょう。今一度そんな目でクラウドファンディングを眺めてもらえればと思います。
もっとも、個人的には魅力を感じながらも最後の最後で購入に踏み切れないコトが続いていたりもするんですが……。
マクアケ: https://www.makuake.com/
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